蘇州で2回目のデジタル人民元の実証実験が終了

中国人民銀行は12月27日に第2回目のデジタル通貨パイロットプログラムを終了しました。
今月、中国東部の都市である蘇州は在住者に対して抽選で20,000,000,000 のデジタル元(約3億1,713万円)を配布しました。10万人の当選者にはそれぞれ200元のデジタル通貨が贈られ、オンラインやオフラインでの購入が可能となりました。

蘇州の試験ではオンラインショップでのデジタル元の利用をテストし、インターネット接続を要求しない電子支払方法の導入によって試験的プログラムの規模を拡大しました。

パイロットプラグラムの参加者に選ばれた、蘇州在住のWang Juさん39歳は、指示通りに操作を進め、デジタルウォレットアプリで国家創設者の毛沢東氏が描かれた紙幣のパステルカラーのレプリカを見つけて感動したといいます。

割り当てられたデジタル通貨をすべて使って、家族の服を一年間清潔に保つのに十分な洗濯用洗剤を購入したWangさんは、「これはすごいことだ」と言いました。Wangさんはそのお金をJD.com Inc.のオンラインショッピングプラットフォームで使うことにしました。

中国政府はMeituanやDidi Chuxingなどの巨大テック企業達とも、それぞれ食品デリバリーや配車アプリでデジタル元の使用をテストするために提携しています。

すべてのその洗剤を購入する金額は、中央銀行から受け取った200元を超えたため、Wangさんは、中国工商銀行の口座から5元を補充しなければならなりませんでした。「それは他のオンラインペイメントのように、スムーズだった」と彼女はいいます。

蘇州の試験の最初の24 時間では、JD.com は2万件近いデジタル元での支払いを記録したと明かしました。

オンラインストアでの支払いをテストする以外にも、蘇州ではデジタル通貨のオフライン支払い機能を実験しました。この新しい昨日は、すでにキャッシュレス化が進んでいる中国では一般的になっている他の電子決済サービスとの差別化を図るために、当局者が注目している機能です。

アリババのAlipayやテンセントのWeChat Payでの支払いとは異なります。中央銀行のオフライン決済機能はインターネット接続を必要としないため、スマホのサービスが行き届いていない地域での支払いが容易になる可能性があると当局者は述べています。消費者と業者の間でデバイスを簡単にタップするだけで、取引を処理することができます。

おそらく多くの加盟店にとってさらに魅力的なのは、中央銀行が提供する新しいデジタル通貨は、Alipay、WeChat Pay、中国の商業銀行とは異なり、取引手数料がかからないということでしょう。

パイロットプログラムに参加した蘇州のある加盟店は、この2つの機能を歓迎しています。ショッピングモールの1階に位置するこのナッツ店では、消費者がWeChat PayやAlipayを利用する際、スマホの電波が悪いという問題がしばしば発生していました。

ナッツの販売者が蘇州での試験に参加することになった後、中国建設銀行はオフラインでの支払いが可能な国産スマートフォンを同店に提供しました。

「2台の携帯電話を数回タッチするだけで決済が完了した。あっという間だった」と、同店のマネージャーであるMa氏は言いました。

手数料が掛からないも魅力でした。Ma氏は銀行やペイメントアプリを使う際に1,000元毎に3-4元掛かっていた手数料が節約出来るといいます。「率直に言って、私は政府が主導して、支払手数料を課さないデジタル通貨を好みます。お金を節約することができるからです。」とMa氏は説明します。

中国の中央銀行は、2014 年に「デジタル通貨/電子決済」(DC/EP)として知られるデジタル通貨の開発に着手したと発表しました。新しい元は、政府によって認められた物理的な不換紙幣のデジタル的な延長であるとし、新しい通貨の目的を中国の貨幣ベース・循環している現金の一部を切り替えることにあると記述されています。

中国の既存の商業用デジタル決済プラットフォームと同様に、消費者はまずスマートフォンにデジタルウォレットをダウンロードし、そこでお金を貯めてQRコードを生成し、それをスキャンして取引のたびに支払いを行う必要があると、蘇州と深圳での実証実験では述べられています。

中央銀行にとって、新しいデジタル通貨の魅力の一部は、アリババとテンセントの決済の独占に代わる公的な選択肢を作り、取引データへのアクセスを増やすことだと、ワシントンに拠点を置くピーターソン国際経済研究所のマーティン・チョルゼンパ研究員は指摘します。

デジタル元が普及すれば、中国の規制当局にお金の流れのより多くの情報を得ることができ、当局がマネーロンダリング及びテロリストの資金調達を追跡するのを助けると言います。

アナリストたちは、この新通貨によって中央銀行が極端な経済状況下では、消費者の消費を促すために現金にマイナス金利をかけることができるようになるだろうと別の予測をしています。

新通貨は数回の実験を行ってきましたが、中国政府当局は本格的な展開に向けた具体的なスケジュールを提示していません。中国中央銀行の李剛総裁は、より多くの規則と規制が必要であるとだけ述べています。

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