ペイパルが中国初の100%外資系サードパーティ決済プラットフォームに

アメリカのフィンテック企業であるPayPalは、国内の決済会社であるGoPay(国富宝)の株式を追加購入したことで、中国で初めて100%外資企業所有のサードパーティ決済プラットフォームとなりました。

GoPayは、商務部の子会社である中国国際電子商取引センターとCofortune Information Technology Co, Ltd.が共同で設立したオンライン決済プラットフォームです。このGoPayに対するPayPal Information Technology (上海)の出資比率が70%から100%に増加したと、メディアが月曜日に報じました。Cofortune Information Technology Co., Ltdは、GoPayの30%の株式を手放しました。

国有企業であった背景を持つGopayは、モバイル、オンライン、国境を越えた人民元決済サービスのライセンスを確保しています。同プラットフォームは、企業の需要やECの発展に対応するため、ソーシャルクレジットシステムも導入しています。また、コンピューターネットワークを介してオンライン輸出入申告を容易にすることを目的とした国家3大技術イニシアティブの1つである「Golden Custom Project」にも欠かせないものとなっています。

中国は長年にわたり、金融分野で厳しい監督を実施してきました。PayPalは2011年に中国人民銀行に第三者決済ライセンスを申請しましたが、失敗に終わっっています。

2019年の初め、中央銀行は、外国企業が中国でモバイル決済システムを運営できるように国内市場を開放することを発表しましたが、これは小売決済業界の競争を促進することを目的とした動きです。最終的に、Paypayの粘り強さが実を結びます。GoPayの70%の株式を取得したことで、PayPalは中国以外の決済企業として初めて、中国でオンライン決済サービスを提供するためのライセンスを取得しました。

2020年以降、中国政府は金融分野の改革開放を促進しており、多くの外資系企業がその恩恵を受けています。ブラックロックは100%出資の投資信託会社の設立を承認され、アリアンツは初の完全外資系保険持株会社としてグリーンライトを受け、JPMorganは現地の先物合弁会社の全面的な支配権を取得することを承認されています。

報道によると、2018年の中国のサードパーティモバイル決済取引規模は167兆8300億元で、前年比59.7%の急騰となりました。Reportlinkerの業界レポートによると、サードパーティモバイル決済は2021年までにモバイルバンキングよりも高い市場シェアを享受し、2026年までに58.1%を占めると予想されています。

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